#78 マーケティング 4P を解説。ヒット理由は 「美しい 4P にあり」 の事例をご紹介
こんにちは。Aqxis の代表をやっている多田翼です。
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今回のレターは、マーケティングの 「4P」 というフレームを取り上げます。マーケティングのフレームで最も有名と言ってもいい理論です。
詳しくは本編でご紹介しますが、4P とは4つの P から始まる英語の頭文字からつけられたフレームです。マーケティング活動の要素を4つに分解し、施策を展開していきます。
今回はおもしろいと思った商品事例を、4P に沿って解説をしていきます。
✓ 今回のレターからわかる内容
[事例 1] 豆腐メーカーの 「やまみ」
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勝つためには違う戦い方が大事
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苦境を乗り越える戦い方
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美しいマーケティングの 4P
[事例 2] ザバスミルクプロテイン
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マーケティング 4Pでのヒット理由を解説
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ターゲット顧客が変われば、打ち手 (マーケティング 4P) も変わる
マーケティングのトピック
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広告コピーとマーケティングを学べる本
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決断力を高める方法
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不人気部屋を人気部屋に変える 「トレインビュー」 がおもしろい
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JR の落とし物対応に心が温まった話
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では早速、本編に入っていきましょう。
勝つために違う戦い方を
競争に勝つための勝ち筋の1つは、違う戦い方をすることです。
ここで言う 「違う戦い方」 には2つ意味があり、
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同じことを他社と違うやり方をする (方法論が違う)
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そもそも違うことに取り組む (他社がやっていない領域)
戦略やマーケティングでも同じで、いかに差異化をして他社と比べての独自化ができるかが重要です。
では具体的なビジネスの事例から 「違う戦い方」 を見ていきましょう。
豆腐メーカーの 「やまみ」
ご紹介したいのは豆腐メーカーの 「やまみ」 です。広島に本社がある会社です。
やまみは経営的に苦しい状況にありました。以下は日経新聞の記事からの引用です。
やまみは広島県と滋賀県の2工場を主力としていたが、人口の多い関東を開拓しようと富士山麓工場 (静岡県小山町) を新設した。投資額は約60億円で、これまでの工場で最大の生産設備を導入した。だが償却費がかさむ中で売上高は伸びず、21年6月期の拠点別損益で同工場は約7億円の赤字になる見込みだ。
伸び悩みには誤算があった。関東の消費者は購買力があるとみて、当初は北海道産の大豆を使った商品など、品質にこだわった中価格帯で攻めた。
だが関東圏でやまみの知名度は低く、営業は想定より難しかった。新型コロナの感染拡大もあり、スーパー側が新規メーカーとの商談を見送る動きもあったという。
経営状況は苦しかったものの、2021年3月からこれまでとは違う戦い方に変えました。
同じ記事からの引用です。
同社が2月に発表した21年6月期の業績予想は、売上高が前の期比 7% 増の135億円、営業利益は 93% 増の7億円。コロナの感染拡大で消費者の自炊機会が増え、内食向けが中心のため売れ行きは堅調だ。
関東の開拓を軌道に乗せ、5年後には売上高180億 ~ 200億円、売上高営業利益率 10% を目指している。
関東での販路開拓を軌道に乗せたポイントとして、今回のテーマである 「マーケティングの 4P」 から見ていきましょう。4P がきれいなストーリーになっています。
マーケティング 4P
具体的に 4P を見ていく前に、マーケティングのフレームの 4P について説明しますね。4P は次の4つからです。
✓ マーケティング 4P
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Product 商品。パッケージやネーミングも含む
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Place お客さんとの接点になる場所で、具体的にはお店, Web やアプリ, 販売チャネル
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Price 価格
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Promotion 広告, 販促などのコミュニケーション
では 「やまみ」 の成功ポイントを 4P の順に見ていきましょう。結論から先に書くと、
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- マーケティング 4P を 「価値」 で捉え直すと
- ザバスミルクプロテイン
- ザバスミルクプロテインのマーケティング 4P
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