#63 サブスクの成功法則を解説。園児向けサブスクサービスが2つとも素敵だった話
こんにちは。Aqxis の代表をやっている多田翼です。
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今回はサブスクです。
おもしろいと思った2つのサブスク事例をご紹介し、マーケティングの観点から紐解いていきます。
✓ 今回のレターからわかる内容
[事例 1] 保育園向け紙おむつ使い放題サブスク 「手ぶら登園」
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紙おむつの 「ここが不便」 なところとは?
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「手ぶら登園」 の提供価値
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サブスクの成功ポイント
[事例 2] 園児向け虫歯予防サービス 「キシリトールラムネ」
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園児へのアメ的なサービス
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「キシリトールラムネ」 の戦略とは?
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商品開発やマーケティングに学べること
付録
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今週のおすすめの本 (サッカー漫画)
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質問相談コーナー (インテージからの転職先はどこがある?)
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1週間のマーケティング記事まとめと解説
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雑談コーナー (Google の考える 3D リモートコミュニケーション)
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次回レターの予告
今回はサブスク事例から、マーケティングに学べることを掘り下げていきます。
最近知った2つの事例をご紹介するので、サブスクのおもしろさを見ていきましょう。
保育園向けの紙おむつ使い放題サブスク
1つ目の事例でご紹介したいのは、保育園向けに提供されている 「紙おむつの使い放題のサブスクサービス」 です。
ユニ・チャームとベビージョブの共同サービスで、サービス名は 「手ぶら登園」 です (公式サイトはこちら) 。

出典: 手ぶら登園
保育園でおむつやおしり拭きが使い放題で、料金プランは定額制で年齢ごとに、0歳児が月額3,000円、1歳児が2,800円、2歳児が2,500円です。

おむつをサイズごとに一括管理できる。園児ごとのおむつ管理スペースをとらない (出典: Impress Watch)
「手ぶら登園」 の提供価値
では、手ぶら登園の提供価値を見ていきましょう。
一言で言えば、提供価値は 「双方の不の解決」 です。双方とは親と保育士です。それぞれ次のような不 (不便さ, 不満, 不都合) があります。
順番に見ていくと、
✓ 親にとっての紙おむつに対する不
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準備に手間がかかる (毎朝や前日夜に保育園に持っていく紙おむつの準備)
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1枚1枚に手書きで名前を書く手間
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保育園に送る時に紙おむつがかさばる
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園によっては使用済みのおむつを家に持ち帰らなければいけない。持ち帰りが重く、自宅でのゴミの量が増える
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保育園で自分の子ども用のストックが無くなっていないかを、いつも気にしないといけない
保育士さんのほうにも不はあります。
✓ 保育士の不
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園児ごとに紙おむつを管理しなければいけない
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管理スペースが必要
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別の子のおむつを間違って履かせないように、名前を見て確認する手間と間違わないようにするプレッシャー
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各園児のストックがなくなれば、保育園で貸し出した分を持ってきてもらうために親に伝えなければいけない
以上の 「紙おむつへの不」 は長らく存在し続けていました。
ここに第三者としてユニ・チャームとベビージョブがタッグを組み、アイデアと仕組みによって解決をしたわけです。まるで颯爽と現れるホワイトナイトのようにです。
利用者の声
では、実際の利用者は、「手ぶら登園」 をどう評価しているのでしょうか?
公式サイトにあった利用者 (親) の声をご紹介すると、
2歳児ママ
サイズが大きくなるにつれ単価も上がるのに、それが使い放題というのはお財布にも優しい!
1ヶ月に何十枚も必要になると毎回持っていくのは大変だし、それを先生たちも個別管理するのは大変だなと思っていました。
親・園の先生、両者にとって良いサービスだと思います。
1歳児ママ
登園時の荷物がとにかく多くそれだけでうんざりでした。
おむつの残数を気にすることなくなったので、準備の負担もなくとてもストレスフリーな登園になりました。
友人たちにも羨ましがられました。
0歳児ママ
上の子の時からずっと日課だったおむつの名前書き。
おむつに名前を書いて何枚も持っていくというのが大変だったのですが、このサービスを使うことで、そこから開放されました!
共働き世帯の我が家にはとてもありがたかったです。
利用者の声からユーザーメリットを整理すると次のようになります。
✓ 「手ぶら登園」 のユーザーメリット
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おむつに名前を1枚1枚書くのが大変 → 登園準備が楽になる
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朝の準備が大変 → 朝の時間にゆとりが持てる
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登園時の荷物が多い → 子どもと手をつないで仲良く登園できる
サブスクの成功ポイントとは?
ご紹介した 「手ぶら登園」 からは、サブスクサービスの成功条件が学べます。
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