#37 無理なく習慣にする方法を7つご紹介 (+ 習慣化のおすすめの本も5冊)
こんにちは。メールを開いていただきありがとうございます。
このレターからわかる内容は、
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習慣化する期間の目安 (内容によって異なる)
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無理なく習慣にする方法7つ
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「習慣にすることの意味」 の掘り下げ
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習慣とは ◯◯ である
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おすすめの習慣についての本3冊
連続1500日の達成

最初にプライベートでの話を少しさせてください。
普段の習慣にしていることの1つに毎朝の1時間のランニングがあります。ここ4年ほどは毎日走っていて、先日の7月23日で連続1500日になりました。2017年6月15日から継続中です。
ちなみに連続1500日連続の達成が、7月23日の東京オリンピック開幕の日というのも何かの縁を感じてます。
さて、ではここからが本題です。習慣にする方法を見ていきましょう。まずは、習慣になるための目安の期間についてです。
習慣化する期間
習慣化で参考になった本をご紹介します。マンガでわかる 「続ける」 習慣 です。
この本で興味深いと思ったのは、習慣にする内容によって習慣化できるまでの期間が違うことです。以下のように3つに分け、行動習慣、身体習慣、思考習慣です。() 内は習慣化までに必要な期間です。
習慣化できるまでの期間
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行動習慣 (1ヶ月) : 片付け, 資格の学習, 日記, 節約などの日常で繰り返す行動レベルの習慣
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身体習慣 (3ヶ月) : ダイエット, 運動, 早起き, 禁煙などの身体のリズムに関わる習慣
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思考習慣 (6ヶ月) : ポジティブ思考など、考え方や価値観などの根深い思考の習慣
このように中身によって、習慣として定着するまでに必要な期間が異なります。行動習慣は1ヶ月、思考習慣は6ヶ月なので、6倍の差があります。
無理なく習慣にする方法 (7つ)

では習慣化の方法をご紹介しますね。習慣に関する本に書かれていたり、自分のやっていることから、おすすめの方法は次の7つです。
無理なく習慣化する方法
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目的を持つ
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一度に複数のことを習慣化しない
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ベイビーステップ
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やるタイミングを固定する
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プロセスに目を向ける
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記録をつける
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完璧主義を目指さない
ではそれぞれについてご説明しますね。
[方法 1] 目的を持つ
なぜ習慣にしたいかの目的を明確にします。これを習慣にできれば、自分はどうなれるかです。
目的がしっかりしていれば、続ける意味を見い出せます。しかし、そもそもの目的がなければ挫折してしまう可能性が上がってしまいます。
[方法 2] 一度に複数のことを習慣化しない
新しいことを始めるにあたって、習慣にする内容を最初は1つに絞ります。
人間は本能的に現状維持を好みます。新しいことを始めること自体が、現状維持に逆らう行為です。複数の新しいことを同時に始めると、それだけ本能的な抵抗が大きくなります。
複数のことを一度に習慣化しないとは例えば、早起きをして勉強をするという2つではなく、まずは早起きを習慣にします。早起きが定着した後に、勉強を習慣化します。
[方法 3] ベイビーステップ
ベイビーステップとは、まずは簡単にできることをゴールにし、少しずつ目標を上げていくやり方です。赤ちゃんが一歩ずつ歩くように、なるべくがんばらなくてもよいレベルで設定します。
例えば早起きであれば、普段は8時に起きているとすると、いきなり6時を目指すのではなく、15分早く起きる 7:45 を目標にします。15分が無理なくできるようになれば次は30分と、少しずつ時刻を早めていきます。これがベイビーステップのイメージです。
[方法 4] やるタイミングを固定する

習慣として定着させるために、やるタイミングを固定し、その時になったらやるという時間割のようなルールをつくるとよいです。
具体的には、時間帯、または何かをした後に続けて習慣にしたいことをやるなどの、決まりです。例えば、朝起きてすぐにやる、お昼休み、帰宅後、お風呂の前などです。1日の中で無理なくできそうなタイミングを見つけ、その時にやるというルールにします。
[方法 5] プロセスに目を向ける
習慣化にするために自分がコントロールできるプロセスに目を向けるとよいです。
例えばダイエットであれば、結果である体重や体脂肪の数字に目がいきがちです。そうではなく、注目するのは適切な食事メニューを食べた、腹八分目にとどめた、間食を控えたなどのプロセスです。いずれも自分でコントロールできることです。
結果ではなくプロセスに注力し、「今日も自分はできた」 とやった自分を自分で褒めるのもいいです。
[方法 6] 記録をつける
プロセスの記録をつけることも有効です。例えば、手帳やカレンダーに印をつける、簡単なメモをするなど、手軽にできる方法で、習慣化のプロセスを可視化します。
やったことを記録することによって、達成感を味わえます。
[方法 7] 完璧主義を目指さない
先ほども書いたように、自分にとって新しい何かを習慣にすることは、人間の本能に逆らう行為です。
それ以外にも、体調が良くなかったり、仕事が忙しい、帰宅時間がいつもより遅くなったりで、やれない日もきっとでてきますよね。
できない日があってもよいと、完璧主義を目指さないことも大事です。長い目で習慣にすればよいので、できなかったことを気にしすぎることなく、また次の日からベイビーステップで続けていきましょう。
ここまでは習慣化の方法についてでした。
この後の最後は、あらためて習慣にすることの意味を掘り下げてみます。具体的な方法というよりも考え方や捉え方です。
もしじっくり読む時間がなさそうなら、ここは飛ばして最後のおすすめの習慣の本に行ってもらっても大丈夫です!
無人島での習慣
人生を豊かに歩むために大切なこと どうでもいいこと という本に書かれていたことで、習慣でなるほどと思ったことがあります。
「習慣とは何か」 にヒントがあると思ったので、該当箇所を引用しますね。
かつて僕は、尊敬する人から、こんな話を聞いたことがある。
「人間としての器が問われるのは、無人島に一人で流されたとき、朝起きてます何をするかだ」
無人島では、誰にも会うわけではない。だが、起きたらまず顔を洗い、ヒゲをそり、歯磨きをする。それができるかどうかが、優れた本質を持った人間である、と。
誰も見ていないところでこそ、人間は試される、ということだ。無人島できちんと生活できる人は、人間社会に戻ったときにもその生活は揺るがないだろう。これは、ライフ・マネジメントの核心を的確に表した話だと思っている。
結局、人生では、自分で人生をコントロールしているかどうか、が問われる。ダラダラと怠惰な暮らしをしているなまけものは、外でどんなに着飾っても見抜かれてしまう。顔つきや手つき、体つきに、すべて毎日の行動が出てしまうからである。もちろん人生に対する考え方も、である。
全ての 「今」 が自分をつくる
引用した内容が教えてくれるのは、どんな状況でも、たとえ誰も見ていなくても、当たり前のことや正しいと思うことをする大切さです。
引用部分で印象的だったのは、「人の全ての生活習慣や考え方は顔つきや体つきに表れる」 です。日々の考えや行動、日常の習慣などが積み重なって自分ができています。
これは自分自身が大切にしている考え方にも通じます。大切にしたい考え方は、「これまでの “今” が積み重なって今の自分がある、生まれてから死ぬまでの “今” の合計が人生になる」 ですが。いかに毎日をきちんと生活することができるかを大事にしたいと思っています。
習慣とは文化

もう少し習慣について続けますね (ここで本編パートは最後です) 。
何かを継続でき習慣になると、やがてそれは日常生活の一部になります。やることを思い出したり、やらなければという意思の力も必要なくなります。むしろやらないと気持ち悪くなるくらいです。
あらためて思うのは、習慣とは 「その人の文化」 だということです。
文化は、長い時間をかけて積み重なってできます。日本の文化を考えてみても、昔から日本社会で行われていること、日本人が続けてきた行為や考え方が1つの形になったものです。継続されたからこそ文化という形にまで昇華しました。
文化は相対化・客観化されて初めて文化だと気づきます。例えば、外国の人に日本のことを説明したり、海外旅行へ行って初めて日本の良さを知る、日本と外国の違いに気づき、自分や自国には当たり前のことが文化として認識できますよね。
習慣もこれと同じです。習慣化されていることは本人にとっては当たり前の行動です。日常の1つで、生活の中で自然と時には無意識にやっていることです。習慣は間違いなく今のあなたをつくっています。たかが習慣、されど習慣です。
最後に
そろそろ今回のレターも終わりです。ここまで読んでいただきありがとうございます。
今回は習慣についてでした。最後にまとめとして前半でご紹介した習慣にする方法をもう一度書いておきますね。よかったら参考にしてみてください!
無理なく習慣化する方法
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目的を持つ
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一度に複数のことを習慣化しない
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ベイビーステップ
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やるタイミングを固定する
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プロセスに目を向ける
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記録をつける
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完璧主義を目指さない
今週のおすすめ本
今回のテーマは習慣でした。レター本文でも2冊取り上げましたが、習慣について書かれた本を3冊ご紹介しますね。
[1冊目] 習慣を辞める
本文で取り上げた マンガでわかる 「続ける」 習慣 とセットで読んでよかったのは、マンガでわかる 「やめる」 習慣 です。
習慣には新しく始めることと、良くない習慣を辞めることの2つがあります。後者の長年の習慣を辞めることは簡単ではないですよね。
この本は辞め方の参考になりました。よかったらぜひ読んでみてください。
[2冊目] 習慣化のために 「脳」 を使いこなす
次のおすすめは やめられない!ぐらいスゴイ 続ける技術 です。
この本でのユニークな考え方は、行動を起こしたり続けるために、自分自身と脳を分けて捉えています。
自分の脳を使いこなしていくアプローチです。通常、「自分 = 脳」 と見ますが、意識的に自分と脳を分け脳を客観的に管理します。習慣にするためにがんばって続けるのは自分ではなく、(自分とは別として扱う) 脳にがんばってもらうという捉え方がおもしろかったです。
具体的な方法も紹介されているので、こちらもよかったら読んでみてください。
[3冊目] 行動分析学
3冊目にご紹介したいのは行動分析学の本です。
行動分析学とは心理学の1つで、行動の分析から行動の原因を解明します。1930年頃に、米国の心理学者 B. F. スキナーによって確立されました。
本のタイトルが 「メリットの法則」 とあるように、「なぜ人は ○○ をしてしまうのか (しないのか) 」 という問いへの答えを 「行動によって得られるメリットやデメリット」 という行動分析学ならではの視点から興味深く読めます。
レター作成者
多田 翼
Aqxis 合同会社 代表 (会社概要はこちら)
主な事業マーケティング, マーケティングリサーチ, 事業戦略などのコンサルティング事業
※ お問い合わせは会社 HP からご連絡ください
経歴Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立。Aqxis 合同会社を設立し代表に就任。Google 以前はインテージにてマーケティングリサーチ業務に従事。京都大学大学院 工学研究科 修了。
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