#18 尿検査の栄養診断からマーケティングとキャリアへ、少し役に立つかもしれない話
こんにちは。メールを開いていただきありがとうございます。
今回は最初に雑談ネタを書いています。最終的にはマーケティングとキャリアにつなげています。
書いている内容は、
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[小ネタ 1] 家事代行サービスを頼んでみました
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[小ネタ 2] 自宅でできる尿検査で栄養バランス状態を診断しました
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マーケティングからの掘り下げ
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顧客理解力を高める方法
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「選ぶ理由」 と 「選ばれる理由」
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今日のアクション
特に2つ目の尿検査の栄養バランス診断はおもしろかったので少し詳しくご紹介しています。後半はまじめモードに変えて、マーケティングやキャリアの話に着想を広げています。
今回の内容は、日常的にできるマーケティング力の鍛え方でもあります。それとスキルアップやキャリアにつながるヒントになればと思っています。
ぜひ最後まで楽しみながら読んでみてください!
家事代行サービス

以前に家事代行サービスを頼み、自宅の浴室を掃除してもらったことがあります。
掃除をしてもらったのは、浴室の床や壁、浴槽、排水口、洗面器や浴槽の蓋、換気扇です。仕上げに防カビ対策もやってもらいました。
丁寧な対応で、浴室全体を新調したようにきれいになりました。
家事代行サービスを使った理由
ここで、あらためて家事代行を使った理由を掘り下げてみます。
まとめると、
家事代行サービスを使った理由
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自分ができない掃除をやってくれる (例: 排水口の深い部分、浴槽の奥)
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表面の床や壁の掃除は自分でもできるが、プロのほうがきれいにやってくれる
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浴室掃除に自分の時間と労力を使いたくないから (その時間は別のことに使いたい)
ではもう1つ、最近のおもしろかったことをご紹介させてください。
自宅でできる尿検査

最近やってみた尿検査の話です。
ご紹介したいのは VitaNote という自宅で簡単にできる尿検査です。詳細は後ほど触れますが15項目から自分の身体の栄養状態を知ることができます。
試そうと思った背景
VitaNote をやってみようと思った背景は、今の食生活をこれからも続けてよいかを知るためです。
私は1日1食 (朝食のみ) の生活を1年以上続けています。実感としては問題はなく、体調も良好です。ここ3年くらいは熱を出して寝込んだこともないです。
とはいえあくまで定性的な肌感覚情報なので、定量的に数字でもっと科学的に自分の身体のことを知りたいと思いました。
検査結果は?
VitaNote は栄養状態を15項目から診断してくれます。
せっかくなので、この場で私の検査結果をご紹介しますね。

VitaNote の栄養バランス診断結果 (2021年3月)
栄養バランス診断結果
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総合評価は100点満点で80点。A ~ E の5段階評価では B
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15項目では最も不足していたのはビタミン B1 (グラフ赤色)
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他に不足気味なのはカリウム, ビオチン, ナイアシン, カルシウム, ビタミンB2 (オレンジ)
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グラフ緑色のたんぱく質や葉酸は良好
自分の身体の栄養状態がここまで詳細に手軽にわかるのは、おもしろい体験でした。
ではここからは、家事代行サービスや栄養バランス診断の話を、マーケティングとつなげて掘り下げていきます。
マーケティングとは何か?

そもそものところで、マーケティングとは何かです。もし 「マーケティングとは何か」 と聞かれれば、どんなイメージがありますか?
私の一言の定義は、マーケティングとは 「顧客から選ばれる理由をつくる活動全般」 です。
選ばれるとは、買ってもらえる・使ってもらえる・来店される・指名されるです。
私のマーケティングの定義の中に 「選ばれる理由」 とあるように、大事なのは顧客からいかに選ばれるか、そして選ばれ続けるかなんです。新しく選ばれれば新規顧客、2回目以降も選ばれればリピート顧客になってもらえます。
顧客から選ばれるのを偶然に頼るのではなく、意図的に高め必然的に選ばれるようにするのがマーケティングの役割です。
顧客理解の重要性
では、マーケティングでやることの中で、最も大切なことを1つ挙げるとすれば、何だと思いますか?
あえて1つだけ選ぶとすれば、私の答えはマーケティングで最も大切なのは 「顧客理解 (人間の本質理解) 」 です。
先ほどのマーケティングの私の定義の 「顧客から選ばれる理由をつくる活動全般」 に立ち返ると、選ぶという行為の主体者は顧客ですよね。顧客から選んでもらうために重要なのは、顧客がどのように選んでいるのか、なぜ選んでくれるのかの理解です。
顧客理解力を高める方法
これも私の持論ですが、顧客を理解するための良いトレーニング方法は、自分自身の 「選んだ理由」 を掘り下げることです。
普段の買いものがトレーニングのネタになります。特に自分自身でもはっきりと說明できない選択理由を言葉にできれば自分の理解になり、それが人を見る目にもつながります。
では先ほどの尿検査からの栄養バランス診断 「VitaNote」 について、私自身のことですが 「選んだ理由」 を書いてみますね。
VitaNote を選んだ理由

今回の VitaNote の尿検査を振り返って、VitaNote を選んだ理由は3つあります。
VitaNote を選んだ理由
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栄養バランス状態を数字で可視化できる
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自宅で手軽にできる
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応援消費
ではそれぞれについてご説明しますね。
[理由 1] 栄養バランス状態の可視化
1つ目の理由は、自分の身体の栄養バランス状態が数字でわかることです。
健康診断も数字ではわかりますが、項目は例えば 「中性脂肪」 「コレステロール」 「血糖値」 などです。これらはもし悪かった時に具体的にどう改善するかがわかりにくいです。アドバイスとしてよくあるのは食事、ストレス、睡眠、運動が書かれていますが、抽象的で具体的ではないんですよね。
一方の VitaNote は食品や飲料に含まれている栄養成分そのものが指標です。自分が食べるものをどう改善すればいいかがイメージしやすいです。
[理由 2] 自宅で手軽にできる
尿検査を自宅で自分1人で簡単に採取できることも選んだ理由です。
もし病院やクリニックなどの専門機関に行く必要があれば検査をしていなかったです。
尿の採取は朝の起床後にやり、自分1人で5分くらいで済みます。唯一手間だと感じたのは郵便ポストへ行って投函するくらいでした。
[理由 3] 応援消費

VitaNote のサービスをしているのは株式会社ユカシカドです。
ベンチャー企業で決して会社規模は大きくはないですが、世の中をより良くするために挑戦をしています。ユカシカドのようなベンチャー企業を応援したい気持ちも VitaNote を選んだ理由です。
というのも、私のメインの仕事の1つがベンチャー企業へのコンサルティングやアドバイスです。ベンチャー企業がビジネスを立ち上げ、新しい市場を創る難しさは日頃から見ています。
こうした背景もあり応援消費から VitaNote を選びました。
3つの理由のうち、1つ目と2つ目の 「栄養状態が数字でわかる」 「自宅で手軽にできる」 は頭での理論的な理由です。3つ目の 「応援消費」 は心での感性的な理由です。
以上が尿検査からの栄養バランス診断 VitaNote を私が選んだ理由でした。
それでは 「選ぶ理由」 を一般化して、「アウトソース (外部委託) する理由」 として見ていきましょう。
アウトソースをする理由

レターの最初にご紹介した家事代行サービス、その後の栄養バランス診断を選んだ理由を俯瞰すると、アウトソースをする理由として一般化できます。
アウトソースをする理由
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自分にはできないことを対応してもらう
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自分でもできるが、アウトソースすれば自分の時間ができ他のことに使える
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自分でもできるが、アウトソースしたほうが多様な方法で品質の良いものができる
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自分でもできるが、アウトソースのほうが早い
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自分でもできるが、安く済む (自分の人件費や経費に比べるとアウトソースしたほうが安い)
5つを簡単に補足すると、1つ目の理由はそもそも自分にはできないから他の人 (または会社) へ依頼します。2つ目から5つ目までは自分でもやろうと思えばできますが、外部委託をしたほうが何かしらのメリットが得られ、天秤にかけてアウトソースをします。
家事代行サービスと栄養バランス診断 (VitaNote) に当てはめると、それぞれ次のようになります。
家事代行サービス (浴室掃除)
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自分にはできないことを対応してもらう (例: 排水口の深い部分、浴槽の奥)
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アウトソースすれば自分の時間ができ他のことに使える
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自分でもできるが、プロのほうが多様な方法で品質の良いものができる
栄養バランス診断 (VitaNote)
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自分にはできないことを対応してもらう
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病院やクリニックでもできるが、VitaNote のほうが早く手軽
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病院やクリニックよりも安く済む
ここまで、マーケティングの観点で 「選ぶ理由」 から、アウトソースする理由への一般化として見てきました。
では今度はアウトソースをする側ではなく、立場を逆転して 「アウトソースされる側」 で掘り下げてみます。この話はキャリアへの参考になればと思い、書いてみますね。
立場を逆転させてみると…

アウトソースをする側から 「アウトソースされる側」 に立場を逆にしてみます。
別の表現をすれば、自分がいかに選ばれるかです。例えば仕事を受けるために、自分には選ばれるだけの何かがあるかです。この話は、ビジネスや商売だけではなく、ビジネスキャリアにも参考やヒントになればと思います。
ここでの比較は2つあり、依頼主に対して、そして他の依頼候補者に対してです。
自分が選ばれる理由
先ほどのアウトソースをする5つの理由がそのまま当てはまります。
自分が選ばれる理由
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依頼者や他の人ができないことが自分はできる
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依頼者もできるが、自分が引き受けると相手 (依頼者) の時間ができ、他のことに使える
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依頼者・他人もできるが、自分のほうが多様な方法で品質の良いものができる
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依頼者・他人もできるが、自分のほうが早い
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依頼者・他人もできるが、自分のほうが安く済む
依頼主または依頼候補先 (自分にとっては競合) と比べて、5つの理由や期待のうち、どれに当てはまるかです。ここの理解があれば、自分はどんな勝負をするのか、強みをつくるかがか見えてきます。
自分自身をマーケティングすることにもつながり、キャリアをつくることでもあります。
今日のアクション
そろそろ今回のレターも終わりです。ここまで読んでいただきありがとうございます。
このレターの毎回に共通するコンセプトは 「Question Insights Action」 です。意味は、問いかけに対して示唆を得て (Insights) 、半歩でもいいので行動につなげてみませんか (Action) 、というものです。
今回の問いかけは、
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普段の買いものや注文などで、自分が 「選んだ理由」 は何ですか?
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自分が 「選ばれる理由」 は何ですか?
1つ目の 「選んだ理由」 はマーケティング力を高め、具体的にはの顧客理解に活かせます。2つ目の 「選ばれる理由」 はスキルアップやキャリアにつながります。
よかったらこのレターを読んでいただいた後に、少し考えてみてください!
いただいた質問への回答
質問への回答コーナーです。
今回は2つです。
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コンプライアンスを社内說明する時のポイントは?
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プロ野球の小坂誠選手から学べることは?
[質問 1] コンプライアンスを社内說明する時のポイントは?

質問をいただいた方は業務としてコンプライアンス說明のご対応をされている方かと思います。
ネットで調べるだけでも社内への展開や浸透方法は出てくるので、私からできる回答としてマーケティングのフレームを応用しながら回答をしました。
マーケティングのフレーム
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Why: マーケティング目的
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Who: ターゲット顧客
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What: 顧客への提供価値
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How: マーケティング施策
この4つを、社内へのコンプライアンス説明に当てはめています。
回答の詳細はこちらです。
[質問 2] プロ野球の小坂誠選手から学べることは?
この質問は、レター読者の方から直接いただきました。
前回のレターはイチロー選手と大谷翔平選手に学ぶ 「夢のかなえ方」 でした。この内容から 「ぜひ小坂選手で書いてほしい」 というリクエストをいただきました。
高い守備力から 「平成の牛若丸」 と呼ばれた小坂選手から学べることは、 「基本の大切さ」 と 「状況判断の早さと正確さ」 です。ビジネスパーソンにも学びがあると思い、レターではないですが、note に書きました。
質問・リクエストを募集しています
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訊いてみたいこと
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自分なりの理解や解釈
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レターへのリクエスト
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レター作成者
多田 翼
Aqxis 合同会社 代表 (会社概要はこちら)
経歴
Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立。Aqxis 合同会社を設立し代表に就任。Google 以前はインテージにてマーケティングリサーチ業務に従事。
京都大学大学院 工学研究科 修了。
主な事業
マーケティング, マーケティングリサーチ, 事業戦略などのコンサルティング事業
※ お問い合わせは会社 HP からご連絡ください
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